調剤薬局M&Aのポイント
調剤薬局継承・開局の成功にむけて、
より交渉を有利に進めるための「4つの秘訣」と、
最低限抑えておくべき「5つの確認事項」をそれぞれご紹介します。
薬局買収成功に向けて
押さえておきたい4つの秘訣
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ご相談は「医療に強い」仲介会社へ。
クリニックの継承は、患者情報の引継ぎや関係⾏政への届出など、医療制度に関する専⾨的な知識が必要になります。
当社ではこれまでの実績がございますので安心して任せて頂けます。
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設備よりも「収支」に注目。
設備面で金額が割安に見えても、設備が陳腐化していたり老朽化している場合、結局は買い替えのコストがかさんでしまいます。
設備を重視するよりも、これまでの院の収支全体をみた上で継承後の経営が即座に起動に乗りそうかどうかを判断する方が、継承プランにとっては重要だといえます。
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開業時期とエリアを限定しすぎない。
通勤のしやすさや立地のブランドなどの要素から、競争過多の都心エリアで開業を希望する方も多くいらっしゃいますが、開業エリアを限定させ過ぎずに、経営方針が合致する薬局を継承する事で、より早く安定した経営を実現できる可能性が高くなります。
さらに、開業時期についても「来年の4月までに何としても開局する」などと時期を固定してしまい、条件に合わない薬局を無理に継承するよりも、時期に幅を持たせて着実な継承を図るほうが結果的に交渉がスムーズになりやすくなります。
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薬局スタッフの継承が患者継承に繋がる。
継承開業であれば、ゼロから集患をすることなくスタートから一定の処方枚数が見込めますが、必ずしも患者が全員継続して同じ薬局を訪れるとは限りません。
患者は立地の利便性が良いためその薬局を利用しているケースもありますが、薬局スタッフの人柄やかかりつけ薬剤師との信頼関係のうえで利用していることも多く、薬局の看板だけでなくスタッフも交代となるなら処方枚数の減少は覚悟しなければなりません。
継承開局の前に
把握しておきたい 5つの確認事項
購入価格の算出方法
事業譲受の場合
事業購入費用 = 譲受資産(※1)の時価 + 営業権(※2)の時価
※1
譲受資産とは薬局の事業を行ううえで必要な引継ぎ資産のことです。
例)医薬品、内装、分包機、レセコン、什器備品など
※2
営業権とは、薬局の来局患者や地域での信用など目には見えない無形の財産価値のことで、営業権の評価額は薬局の経営内容により異なります。
株式譲受の場合
株式購入費用 = 法人所有資産(※1)の時価 + 営業権(※2)の時価
※1
法人所有資産の時価評価は、保険積立金や有価証券、不動産など法人所有資産に含み益および含み損がある場合、時価評価額に修正します。また一方で退職引当金、未払い賞与など債務計上されていない簿外債務がある場合はそれらを債務へ計上します。
※2
営業権とは、薬局の来局患者や地域での信用など目には見えない無形の財産価値のことで、営業権の評価額は薬局の経営内容により異なります。
継承開業に伴う行政手続き
薬局継承に伴う行政手続きは、薬局の運営形態が個人事業か法人かによって異なります。個人事業、法人それぞれの運営形態により下記の行政手続きを行う必要があります。また行政手続きは行政書士及び司法書士の有資格に依頼して手続きを行う必要があります。
事業譲渡の場合
申請窓口 | 申請内容 | 添付書類 |
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保健所 |
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厚生局 |
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株式譲渡の場合
申請窓口 | 申請内容 | 添付書類 |
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法務局 |
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保健所 |
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厚生局 |
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新規開業とのコスト比較
以下に、過去に弊社で担当した中での、典型的な薬局開局にかかるコストの一覧を掲載します。
継承開業の場合ですと、営業権(のれん代)のおよそ2,500万円を加味しても、トータルで4,360万円ほどコストを抑えられる試算となります。
患者離れを防ぐには
M&Aにあたり、もしも業務が何日も途切れてしまうようなことがあると、一気に患者さんが離れていってしまう直接の原因となります。
体制切り替え前後の営業日については、綿密に計画を練って滞りなく業務が続くようにしなければなりません。
また、薬局の名称が変更になる場合は、クロージング後、患者への事前の周知が必要になる場合もあり、コンサルタントと共にそうした計画を詰める必要があります。
更に、既存の薬局スタッフの入れ替えが多くなってしまうと、これも患者離れの原因となります。
後述しますが、既存スタッフの引き継ぎを丁寧に行うことも収益性の継続にとって重要な事項です。
既存スタッフの引き継ぎ
まず大切なのは、雇用条件について、M&A前後の変更を可能な限り少なくし、体制変更への不安を感じさせないようにすることです。
それには、有給休暇など労務関係、個々人のキャリア・実績といった細かい点を含めて全て引き継ぐことが重要です。
また、クロージング後の従業員への告知については、その適切なタイミング、開示方法についてコンサルタントと詳細に詰めていかないと、従業員にあらぬ同様を広げてしまう原因となるため注意が必要です。
言うまでもありませんが、従業員に対してとにかく丁寧で誠意のある説明を行うことが肝要です。
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